X(Twitter)、収益化条件を一部緩和 社の財務状況はかなり良く
〈速報8:08〉〈更新8:38〉〈更新12:30〉
X(Twitter)は日本時間11日、「広告収益機能」の審査条件緩和に踏み切った。3ヶ月あたりに必要なインプレッションを500万件以上に変更する。従来は1500万件以上のインプレッションが条件で、多くのユーザーが対象外になると批判が出ていた。また、支払い(ペイアウト)が行われる最低額を50ドル(約7200円)から10ドル(約1400円)に引き下げる。
この仕様変更に関してマスク氏はXに「5M以上のインプレッションを持つユーザーはBlueが実質的に無料になる」と自論を投稿した。
This essentially means that X Premium (fka Twitter Blue) is free for accounts that generate above 5M views.
— Elon Musk (@elonmusk) August 11, 2023
Note, only views from verified handles count, as scammers will otherwise use bots to spam views to infinity. https://t.co/87MqqyUu2E
また同日、アメリカのテック系メディア大手CNBCはX Corp.のリンダCEOにインタビューを行った。
その中でリンダ氏は、同社のコスト削減の影響で、年60億円だった支出を年15億円まで削減できたと述べた。また黒字化が難しかった理由について、「15億円の追加債務と大手広告主の撤退によるもの」との認識を示した。その上で「最近はコカ・コーラなどの大手広告主も復帰しつつある。まもなくキャッシュフローはプラスになるだろう」とし、同社の財務状況がかなり改善していることを明かした。さらに、近く送金機能やビデオ通話機能などを搭載する方針を示唆した。
旧Twitterは上場を停止した2022年までの過去10年間でキャッシュフローが黒字化した年数はわずか2年。
旧Twitter時代から続いた、慢性的な赤字経営を改善できるかが焦点になる。
そもそも、マスク氏によるさまざまな規制は赤字経営を終わらせることが理由だった。仮に解消すれば、API制限やさまざまな規制が解除される可能性もある。
最近噂されているメタCEOのザック氏 vs マスク氏の金網デスマッチについては「近くでトレーニングしているのを見た」ことを明かし、「実現すれば大変盛り上がるだろう」とした。
またインタビューの中でリンダ氏はTwitterから社名やブランド名を変更したことについて「古い考えを捨てるため」と述べた。また「4人中3人のユーザーはXへのブランド名変更に肯定的か、何も感じていない」との認識を示した。さらに、米メタ版TwitterのThreadsについて、急速に脅威の可能性は下がっているが注視はしているとの認識を示し、最盛期と比べ80%ユーザーが減少しているThreadsは今のところ脅威になり得ないとした。
インタビューを受けたリンダ氏は今後、東京支社(X Corp. JAPAN)を訪問する予定だという。