和歌山地検、木村隆二容疑者を殺人未遂などの疑いで起訴 岸田首相襲撃で
namiten
和歌山地検は、4月に発生した岸田文雄首相の演説会場での爆発事件に関連し、無職の木村隆二被告を殺人未遂などの罪で起訴したことを明らかにした。
この事件は和歌山県の漁港で、木村被告が事前に製造していた筒状の爆発物2本のうち1本を演説中の岸田首相ら複数人を目標として投げ込んだというもの。木村被告はその場で取り押さえられたものの、事件に関連して2人が負傷し、予定されていた選挙演説も中断された。木村被告は逮捕後、警察の取り調べでは黙秘を続けていたという。
起訴された内容は
- 殺人未遂
- 爆発物取締罰則違反
- 公職選挙法違反
- 火薬類取締法違反
- 銃刀法違反
の5つだ。
被告はさらに、被告の自宅から火薬約530グラムが見つかったことから5月6日に火薬類取締法違反容疑で再逮捕されている。
和歌山地検は被告の精神状態を調査するため、身柄を大阪拘置所に移し、5月から今月1日まで鑑定留置を実施。専門家が精神疾患や障害の有無、成育歴などを観察した。
被告は過去に、当時のツイッターで「被選挙権の年齢制限は憲法違反」などと主張し、現行の選挙制度を批判していた。
鑑定に並行して和歌山県警は現場に残されたもう1本の未使用の爆発物の構造を分析。再現実験を実施した結果、殺傷能力があったと判断し地検に追送検し、今回の起訴に至った。
木村被告の一連の行動は、民主主義の根幹を揺るがすあってはならない行為だ。さらに今回の事件は警備体制が不十分だったことを露呈した。
今回の事件について警察側の不注意が原因との声も上がる。昨年の安倍元首相銃撃事件など、有力政治家に対する凶行が相次いで発生している。警察側には警備体制の強化を求めたい。
この事件は今後裁判員裁判で審理される予定。
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