IGポート、サンリオから16億円調達 「キティ」など映像化権獲得
namiten
【東京本局 = 東証】(スタンダード、コード3791、16時30分)IGポートは17日、サンリオと資本業務提携契約を締結したと発表した。第三者割当による自己株式処分で16億円を調達する。処分株式数は92万9100株で、1株当たりの処分価額は1750円。払込期日は7月3日。石川光久社長と同氏の資産管理会社も保有株式7万8900株をサンリオに売却し、サンリオの出資総額は約17億6000万円となる。

IGポートは今回の提携で、サンリオが保有する「ハローキティ」など世界的キャラクターIPの映像化権を得た。同社のアニメ制作力と配信網を活用し、サンリオIPの北米・欧州での認知度向上に貢献する。今回の調達資金はサンリオとの共同事業やクリエイター確保、制作インフラの強化に充てる。
IP開発でも協業する。北米市場向けの映像コンテンツを共同制作し、IGポートは海外市場への足がかりを得る。サンリオにとっては自社アニメのキャラクターを活用した商品化事業への参入機会にもなる。
サンリオは向こう10年間の長期経営計画でグローバルIPプラットフォーマーへの転換を掲げる。海外での成長機運が高まっているアニメの内製化が喫緊の課題だった。日本有数のアニメ制作能力を持つIGポートに出資することで、映像事業への本格参入を果たす。
サンリオの辻社長は「グローバルIPプラットフォーマーを目指す弊社の方針に合致する。両社にとって大きな飛躍の一石となる」と意義を強調した。
IGポートの石川社長は「サンリオのキャラクター力と当社のコンテンツ制作力の融合で、世界への発信力を高められる」と述べた。処分価額は17日終値に対して6.4%のディスカウント。サンリオの保有比率は4.98%。
広告