住信SBI、「ドコモ」冠する社名に変更へ 優秀なUI、「知見いただければ」
namiten
【東京本局 = 経済】日本経済新聞電子版は23日、NTTドコモがTOB(株式公開買い付け)を実行している住信SBIネ(スタンダード、7163)について、来年中にもドコモブランドを冠する新社名に変更される見通しだと報じた。ドコモの前田社長が同紙の取材で明らかにした。

報道によると、ドコモとの資本関係やブランドの認知度を高める狙いがあるという。前田氏は「基本的には社名を変更する方向。ドコモを冠することで、顧客認知度を高めたい」と話した。新社名は、TOB後も持ち株比率34%、議決権ベースで50%を握ることになる三井住友信託銀と検討する。具体案は子会社化が完了する11月以降に浮上する見通し。併せてドコモの連結子会社でネット証券大手のマネックス証についても社名を変更したい考えだ。今後関係会社間で詳細を詰める。
買収によるシナジーについては、ドコモが発行するクレジットカードの引き落とし口座を住信SBIネにすると、dポイントを特典として付与する案が机上にあるという。他行からの引き落としでは一定の手数料が取られる。住信SBIネの口座であれば、従来の手数料を原資としてポイント還元を賄えるため、利益率を落とすことなく顧客の満足度を高められる。
さらに前田氏は「dアカウント関連のUI・UXが組み込まれ、住信SBIネの優秀なUIが失われるのではないか」ーーとの不安がネット上で噴出していることについても触れた。「(ドコモUIに対する不満は)認識している。わたしも住信SBIを使っており、とても良いと感じている。知見をいただければと思う」と述べた。その上で、「ドコモもUI・UXの改善には手をつけている。来期(27年3月期)中にも、結果を出したい」と話した。
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