エニーカラーがストップ安 今期税引き利益を小幅に上方修正、自社株買いなく
namiten
【東京本局 = 東証】(プライム、コード5032、前引け)11日の東京市場でエニーカラーが急落し、一時は制限値幅の下限(ストップ安水準)にあたる前日比1000円(17.3%)安の4770円まで売られた。前日の15時30分に発表した25年5〜10月期の単独決算は、営業利益が前年同期比63%増の110億円だった。会社が9月に発表していたガイダンス(109〜116億円)の下限近くにとどまったうえ、QUICKコンセンサスの116億円を大きく下回ったことで失望売りが広がっているようだ。8〜10月期単体での増益率は0.6%にとどまり、成長鈍化も嫌気された。昨年は同様のタイミングで自社株買いの発表があり、一部では今回の実施もささやかれていたことも売りに拍車をかけている。
あわせて、26年4月期(今期)の税引き利益が前期比26〜32%増の149〜152億円になりそうだと発表した。従来予想の142〜149億円から3億円ほど上方修正した。ただQUICKコンセンサス(7社)の156億円を下回ったほか、中央値ベースで市場予想のレンジ下限である152億円を下回る。売上高は同21〜25%増の520〜540億円、営業利益が29〜35%増の210〜220億円にになる見通し。上限ベースでもいずれも市場予想平均の551億円、224億円を下回る。営業利益率は40.7%と、市場予想の中央値とトントンだったが、前回予想から小幅に下方修正した。
もっとも、今期の配当計画を中間35円・年75円配とする方針を取締役会で決議した。従来予想の年70円配から上方修正し、市場予想の年73円配も上回る。
10日発表した25年11〜1月期のガイダンスは、営業利益が30〜48%増の54〜68億円になる見込み。市場予想の49億円を上回る。
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