エニーカラーの今期、連続最高益か 市場予想は2割増益
【東京本局 = 東証】(プライム、コード5032、単独)Vチューバーグループ「にじさんじプロジェクト」のプロデュースを手がけるエニーカラーが10日発表する27年4月期(今期)の単独税引き利益ガイダンスは、市場予想の平均であるQUICKコンセンサス(7社)によれば、前期予想比18%増の168億円になる見通しだ。過去最高益を上場来連続で更新する。同日発表する26年4月期(前期)の同利益は前の期比23%増の142億円になったようだ。
| 前期(予) | コンセンサス | |
| 売上高 | 554億円 | 633億円 |
| 前の期比 | 29%・8社 | 14%・8社 |
| 営業利益 | 202億円 | 241億円 |
| 前の期比 | 24%・8社 | 19%・8社 |
| 純利益 | 142億円 | 168億円 |
| 前の期比 | 23%・8社 | 18%・7社 |
| 配当(円) | 75 | 86.79 |
10日大引けに本決算を発表する。同社はガイダンスを一定の幅を持たせて開示するレンジ方式を採用しており、上限ベースで市場予想の平均に届くかが焦点となる。株価は足元で2900円台と、昨年11月に付けたの3年ぶりの高値(6790円)から半値以下に下落している。直近2回の決算ではいずれもガイダンスが市場予想を下回り、翌日の株価は大幅にギャップダウンしている。
市場では会社が発表する営業利益のレンジ上限が240億円前後にとどまるとの観測がでている。QUICKコンセンサス(8社、241億円)を小幅に下回る。もっとも、「12ヶ月先予想PER(市場予想ベース)は10倍台と上場来最低水準で、ガイダンスが事前予想を下回ったとしても株価の更なるダウンサイドは限定的」(海外証券)との声がある。
収益の柱であるタレントグッズの原価上昇を懸念する声もある。2月末から激化している米・イラン戦争で中東原油が大幅に値上がりし、グッズに使われるナフサなどの関連製品の需給が引き締まっているためだ。市場は利益率も注視しているとみられる。
株価が大幅に下落しているため、自社株買いを期待する筋もいるようだ。前回の自社株買い(50億円)は2月に終えたばかりだが、「手元資金と株価水準を考えれば、同規模かそれ以上の自社株買いを発表してもおかしくない」(市場関係者)。
QUICKがアナリスト予想と統計を組み合わせて算出した今期見通しは、売上高が616億円、営業利益が243億円、税引き利益は170億円になる見通し。アナリスト8者の営業利益予想の分布は220〜253億円。配当予想は86円71銭と、11円の増配を織り込んでいる。
翌四半期のガイダンスにも耳目が集まる。市場予想では、前の年の同じ四半期と比べた営業利益が9%増の76億円となっている。営業利益率は41%。
信用買い残から売り残を差し引いた値を25日平均の出来高で割った「信用残レシオ」は5日申し込み時点で+3日を超えており、上値が重くなっている可能性がある。
4月末時点の「にじさんじプロジェクト」合計登録者数は約9400万人と、1月末と比べて約900万人、前年同月比では約2500万人増えた。視聴者の増加は業績を押し上げそうだ。

