コミュニティノート、提供開始から2日。主な出来事を振り返る。 振り返りフォーマット
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コミュニティノート、提供開始から2日。主な出来事を振り返る。

namiten

7/8、Twitterが日本でのコミュニティノート機能の正式公開を開始した。日本におけるイーロン・マスクの唯一の功績と言ってもいいこの機能はツイッターに何を及ぼすのか。公開から2日しか経っていないのにだいぶ役に立っていてツイッターを見る限り評判だ。この記事では、この2日で起きた、コミュニティノートに関する出来事を紹介する。

当サイトは中立的な記事の執筆に取り組んでいますが、コミュニティノートは提供から2日しか経っていないこともあり、紹介できる例が少ないです。そのため、今回トラブルのあった特定の新聞社(東京新聞)を批判する内容が見られます。あらかじめご了承ください。

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日本で正式公開

コミュニティノートは、簡単に説明するとTwitter版Wikipediaみたいなものだ。任意の投稿者が、そのツイートだけでは説明が不足していると思われるものに信頼できる情報や補足の説明をつける。それを、協力者が評価を行い十分に評価が貯まると一般ユーザーに表示される。コミュニティーノートは要件を満たせば誰でも参加できる。最初は他の人が投稿したノートを評価しまくってポイントを貯める。ポイントが5を超えると自分でノートを投稿できるようになる。しかし、不適切な情報を載せるとポイントが減ってしまうので、常に中立な立場で立場で投稿する必要がある。

この記事では提供から2日が経ったコミュニティノートで何があったか紹介する。

まず7/6、コミュニティノートの公式アカウントがいきなり日本語で協力者に感謝するというツイートを行い、それをイーロン・マスクが引リツで「どうもありがとうございます」という翻訳感満載のツイートをした。
続いて7/8、日本版コミュニティノートの公式アカウントも公開され、正式に同サービスが公開された。

東京新聞がボロボロに論破された

かなり話題になったのは東京新聞の特集ツイートと、東京新聞の記者、望月衣塑子氏のツイートにコミュニティノートが表示され、完膚なきまでに論破されてたことだろう。

別に筆者が特段東京新聞を嫌っているというわけではないのだが、東京新聞の報道姿勢(いわゆる強い革新勢力)ゆえ、嫌っているユーザーも多い。そのため、コミュニティノートで間違いが指摘されたことを背景に、保守派が群がり大炎上。結果、例の特集記事のツイートは煽りリプで埋まり、引用リツイートでも煽られまくっていた。

内容を簡単に紹介すると、「福島第一原発の処理水放出について、日本は巨額の資金をIAEAに支払っているためIAEAが忖度している、日本の電力会社関係者もメンバーに入っている、中立性に問題がある」との特集記事のツイートだった。

しかし、

  • 2015年の資料ではなく2023年の資料では解釈が全く変わる
  • 日本より多くの分担金を払い、反対している中国の立場ではなく、日本の立場を尊重した=資金が問題ではないということ
  • 日本の電力会社が調査委員会に占める割合はわずか1%

という内容がコミュニティノート投稿された。

歪曲報道は許されない

まあ、どんな新聞社でも誤報記事なら擁護するつもりはないし、擁護しようと思っても擁護できる余地がない。完全に正論で論破されている。

コミュニティノートは、TLにも表示され、HTML埋め込みでも表示されてしまう。

それだけデマが広がりにくくなったといえばそうなのだが、歪曲報道や誇張解釈などが広まらなくなってしまった、というのは少し悲しくもある。陰謀論に騙されている人を静かに笑ってやろうとしても、その下に正論が書いてあっては、何ともつまらない。それだけ役に立っているといえばそうなのだが。

下のツイートが東京新聞の記事だ。

コミュニティノートは詳細を開かなくても全文が表示され、目立って見える。

Twitter Blueで一生懸命4000文字呟いてもTLには140文字までしか表示されないが、それを論破するコミュニティノートは全文表示されてしまうという鬼畜仕様。

メディアとしての責任

コミュニティノートがつくというのは、誤報や歪曲が原因のことが大半。

もちろん、政治はイデオロギーの違いがあってこそ。意見の多様性が何よりも大事である。

しかしそれを達成するには事実に基づいた議論が大切である。このような報道姿勢は決して許されることではない。どのような新聞社であっても。

マスメディアが与える影響は大きい。新聞社はそれを理解しているが故に、正しい報道は役に立つし、間違った情報は世論を簡単に動かせるということを知っている。とりあえず、間違っている部分を指定されたのなら修正は必至である。

別に東京新聞が悪いわけではない。どのような新聞社、テレビ局であれ悪質な歪曲報道や誤報の例は腐るほどある。コミュニティノートが提供開始に合わせて、たまたま釣られてしまったのが東京新聞というだけで、他の新聞社もこれから沢山釣られるだろう。ぜひ東京新聞と他のマスメディアは、この例を参考に事実に基づいた報道をしていただきたい。

先日のTBSのサンデーモーニングもそうだ。某大学の某教授がいきなり「汚染水」と連呼し始めた。こちらもTwitterで燃料として扱われていた。電波を使用するテレビ局には中立が求められる。このような報道姿は許されない。誤解を生んでしまう。日本としての立場は「処理水」である。某教授が述べていた「科学と感情は違う」とかは関係ない。報道に求められるのは「事実」である。「事実」を述べた上で疑問を投げかけるのは正しいが、一方的に否定するのは良くない。恐らくこれはBPOで審議入りするだろう。保守派も発狂していたし。

人には必ず何かしらの意見がある。どちらかにバイアスがかかるのは当たり前だし、悪いことではない。完全に中立であることは、中身がないしつまらない。

憲法改正に反対の議論も賛成の議論も見ていて「なるほど」と思えるが、「議論を深めよ」という意見は、何も生まない。

だからこそ歪曲報道は良くない。絶対にやってはいけない。マスメディアは、これだけは肝に銘じていただきたい。彼ら自身の信頼を止めることもメディアとしての責任だ。ネットメディアはマスメディアと違い取材をしない。ネットメディアは歪曲し放題だ。

マスメディアには生き残ってもらう必要がある。それなのに、自ら信頼性を損なう行動をするのはなぜなぜなのか。理解ができない。

国家をも論破するコミュニティノート

続いての例は、ロシアの駐日大使館アカウントだ。この日、ロシアの何とか外務大臣的な人が、演説を行ったらしく、それを紹介したツイートだった。

この記事ではあくまで「侵攻自体はロシアが100%悪い」という視点で紹介していくので、納得できない方はブラウザバックしていただいて構わない。加えて、の記事は「侵攻に至った理由」ではなく「侵攻したこと」に対して批判しているのでを、的外れな指摘は控えていただきたい。

ーそして今、アングロサクソンがキエフで作り上げたナチスト政権の手によって、我が国に対する戦争を仕掛けたのである。

彼らの目的は、ロシア、中国、その他誰であろうとも、志を同じくする仲間を増やして勢力を拡大するのを阻止することにある。

他のユーザーが役に立つと思う情報を追加しました

ロシアが戦争を仕掛けられたのではなく、ロシアが戦争を仕掛けました。 https://meduza.io/en/news/2022/02/24/putin-announces-start-of-military-operation-in-eastern-ukraine

実にシンプルでありながら、しっかりと論破。しかも出典までしっかり載せている。これこそが、コミュニティノートを最大限活かした例かもしれない。

コミュニティノートの影響力

大使館アカウントにまで噛みつけるコミュニティノートの影響力は凄まじい。もはや、デマは撲滅されたと言っても過言ではない。詳しい人たちが、間違った情報を指摘し潰していく。閲覧者は事実を知れて、投稿者は表示されて「役に立った」と評価をもらえてモチベが上がる。この仕組みを作った人はシンプルにすごい。プチリリやWikipediaのように、お金はもらえないがなぜかやりたくなってしまう。人間の承認欲求を完璧に操った素晴らしいシステムだ。

意外だったのは、コミュニティノートが荒らされていないという点だ。評価をしているとたまに変な投稿を見つけることはあるけれど、大半は事実に基づいた投稿だ。Twitterも、マトモな人がいることを再認識させられ、それだけ色々な人が集まっているコミュニティだと改めて実感させられた。

コミュニティノートが役に立ったフランス暴動

今回、コミュニティノートが正式提供されたのと同時期に起きているフランスの暴動。数々のデマやコラ画像が投稿された。しかし、コミュニティノートが事実を教えてくれる。デマであるものはデマである根拠を教えてくれる。説明不足の投稿には補足情報を追加してくれた。改めて、多くのユーザーを救ってくれたコミュニティノートの投稿者には感謝しかない。

ただ、まだ課題もある。コミュニティノートが表示されるツイートは1%に満たないという調査結果がある。より協力者を増やし、Twitterをより信頼できるプラットフォームにしていくのが我々の責務だ。

コミュニティノートやWikipediaは、その裏に投稿者の知識と苦労がある。我々は彼らに感謝することが重要だ。彼らの知識と苦労に感謝。

(NAMITEN)

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