イマジカG、上場廃止へ 傘下に「薬屋のひとりごと」制作のOLM

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【東京本局 = 東証】(プライム、コード6879、連結)総合エンターテインメントのイマジカGは9日、上場廃止を目的として1株795円でMBO(経営陣が参加する買収)を実施すると発表した。前日8日の終値に対して42%のプレミアムを付与する。

同社代表取締役の長瀬俊二郎氏が公開買付を実施する三日月株式会社の代表取締役も務める。代理人は大和証券。期間は12日〜6月20日。買付予定数の下限は484万株(所有割合10.9%)で、上限は設けない。創業家株主で同社の筆頭株主であるクレアートホールディングス(HD)らは買付に応募しない。

株式会社イマジカG

映像コンテンツの企画・制作から撮影・編集、字幕など技術サービスの提供、カメラをはじめとする映像関連製品の販売を手掛ける。持ち株会社。

1935年、前身の極東現像所(京都・右京)設立。42年、東洋現像所に社名変更。86年、IMAGICAに社名変更。92年、映像機材のフォトロンを買収。2002年、映像制作のピクスを子会社化。06年、持ち株会社へ移行。

11年、大証上場。翌12年、東証2部に重複上場。14年、東証1部。16年、アニメ制作のOLMを子会社化。18年、現社名。21年、東証再編でプライム要件満たせぬ見通し。22年、創業家株主が株式売り出し、要件満たしプライム上場。

25年3月期(前期)の連結純利益は37億円の赤字。売上高969億円、営業利益24億円。海外売上比率が4割弱(24年3月期)。

MBOをめぐっては、東証が7月からルールを厳格化すると発表していた。社外取締役らで作る取締役会の設置を義務付け、少数株主に対する説明責任を明確化するよう求める。今回のMBOは規制強化前に終了する見通しで、このルールは適用されないと見られる。

同社は今年創立90周年を迎える。非公開化の目的について同社は「動画配信市場の急激な変化や広告メディアの多様化に伴う収益モデルの変化」への対応を理由に挙げた。また「非映像領域における大型のM&A投資や既存事業の売却」に向けて機動的な判断が必要になる場面が増える。上場したままでは短期的な財務悪化で株主の反発は避けられないと判断したもようだ。

公開買付後に株式併合を通じて「スクイーズアウト(株式強制買取)」手続きが行われる見込みで、株式併合の効力発生日は2025年10月頃を予定している。MBO終了後の25年9月上旬頃に臨時株主総会を開催し、株式併合に関する議案を付議する。

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