xAI、3億ドルの資金調達実施へ 新株発行も検討
namiten
【東京本局 = テクノロジー・米国本局 = シリコンバレー】イーロン・マスク氏率いる人工知能(AI)開発企業xAIが新たに3億ドル(約400億円)規模の資金調達を計画していることがわかった。企業価値を1130億ドル(約15兆円)と見積もり、従業員に割り当てていた既存株式を新規投資家に売却する。英有力紙のフィナンシャル・タイムズ(FT)が日本時間3日、報じた。
今回の取引では、3月にXを買収した際に算出したグループ全体の評価額1130億ドルを企業価値の参考として用いる。当時はxAIが800億ドル、Xは330億ドルと見積もられていた。マスク氏は22年10月にXを440億ドルで買収している。xAIの昨年末時点の評価額は450億ドルで、企業価値は急速に膨らんでいる。
FTは関係者の話として、今回の取引成立後には外部投資家向けの新株発行を伴う大型資金調達を見据えていると報じた。
xAIは対話型AI「Grok」を開発し、データセンター(DC)「Colossus」を構築するなど、OpenAIをはじめとする競合他社に対抗する体制を整えてきた。最近ではMicrosoftがxAIのモデルをクラウドサービスで提供すると明らかにしたほか、メッセージアプリのTelegramがGrokを10億人のユーザーに配信することで合意するなど、収益化の取り組みも進展している。
マスク氏は昨年、Twitter買収に参加した投資家にxAI株式の25%を付与していた。
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