モリサワ、「游ゴシック」の字游工房を吸収合併 フォント開発体制を強化

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【東京本局 = テクノロジー】フォント最大手のモリサワは18日、完全子会社の字游工房を11月1日付で吸収合併すると発表した。需要が変化するフォント市場への対応力を高め、グローバル展開を加速する。字游工房が手がけてきた「游明朝体」「游ゴシック体」などの書体ブランドは継承し、両社の開発力を融合させる。

字游工房は1989年設立の書体デザイン会社で、高品質な書体開発の実績で知られる。2019年3月にモリサワが完全子会社化していた。買収後は写植機大手の写研とのプロジェクトで字游工房が共同参画するなど、連携を強化してきた。游明朝体や游ゴシック体はWindowsやMacの標準フォントとして採用され、幅広いユーザーに利用されている。

デジタルフォントの需要が世界的に拡大する中で、多言語対応やユニバーサルデザインへの対応など、求められる品質やコストは高まっている。両社の開発体制を一本化することでコストを削減するほか、開発スピードを加速させる。AIやクラウド技術を活用した新たなフォントサービスの開発を急ぐ。

合併後も字游工房のフォント製品の契約は継続される。サポート体制については今後詰める。モリサワは「両社の技術を融合させ、より高品質で幅広いサービスを提供していく」とコメントを出した。

日本のフォント市場は成熟期を迎えているが、アジアを中心とした海外展開の余地は大きい。モリサワは今回の組織再編を機に、グローバル市場での競争力強化を図る。

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