JPモルガン4-6月期、純利益25%増 Visa株式関連の利益が業績押し上げ 振り返りフォーマット
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JPモルガン4-6月期、純利益25%増 Visa株式関連の利益が業績押し上げ

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【米国総局 = 経済】米大手金融機関JPモルガン・チェースは12日、2024年4-6月期の決算を発表した。純利益は前年同期比25%増の181億ドルで、四半期ベースで過去最高を記録した。1株当たり利益(EPS)は6.12ドルで、前年同期の4.75ドルから急改善した。

Visa株式関連の79億ドルの純利益計上した。これを除くと、純利益は131億ドル、EPSは4.40ドルとなる。Visa株式の交換オファーに応じたことで、クラスC普通株式の公正価値評価益を認識した。

売上高に当たる総収益は前年同期比22%増の502億ドル。部門別では、投資銀行部門の手数料収入が50%増加し、株式トレーディング収入も21%増となった。一方で、金利収入は4%増の227億ドルと伸び悩んだ。これは預金利ざやの縮小が主な要因とみられる。

消費者・地域銀行部門(CCB)の純利益は21%減の42億ドル。クレジットカード関連の貸倒引当金を積み増したことが影響した。一方、商業・投資銀行部門(CIB)の純利益は11%増の59億ドルとなり、好調だった。

ジェイミー・ダイモンCEOは決算発表に際し、「地政学的状況は複雑で、第二次世界大戦以来で最も危険な状況かもしれない」とコメント。さらに「インフレ抑制に進展はあるものの、依然として複数のインフレ要因が存在する。財政赤字、インフラ需要、貿易再構築、世界的な軍備増強などだ」と述べ、インフレや金利の先行きに対する警戒感を示した。

同社は四半期配当を1株当たり1.15ドルに増配すると発表。前年同期から15%の増加となる。これにより、年間配当は19%増となる見込みだ。

自己資本比率(CET1比率)は15.3%と、前四半期末の15.0%から上昇。バーゼルIIIの最終規則による不確実性を考慮しても、十分な資本を保持していると述べている。

株価は発表前の時間外取引で小幅に下落。良好な決算内容にもかかわらず、投資家の反応は限定的だった。これは、Visa株式関連の一時的な利益を除くと、業績の伸びが若干鈍化していることや、CEOの慎重な見通しが影響している可能性がある。

金融アナリストからは、「JPモルガン・チェースの堅調な業績は、米国経済の底堅さを示している」「ただし、貸倒引当金の増加は、今後の景気後退リスクを示唆している可能性がある」といったコメントが出ている。

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